カッツェにしてもいいですか

お酒を飲んでサブカルチャーに触れたり北方謙三に抱かれたりするブログです。

デペッシュの道程辿って滑稽なほど薄汚く這い登る土手

プレイング・ジ・エンジェル
B000AU1NYWデペッシュ・モード

東芝EMI 2005-10-13
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一聴した段階での正直な感想としては、あぁ安定株だなあ、と。
自分においてデペッシュの好きな時期ってのは初期エレポップの頃と、90年代に修験、頂点、解脱、死からの帰還、再生へのリハビリテーション、そして21世紀にはもう達観に至ってしまうという波乱万丈な頃、いや「頃」で全然括れてないくらい長いやん、ってわけで、まあ全部好きなんすけど、Songs of Faith & DevotioからUltraへの道筋ってのはあまりに絶後でして、ちょっとアレを体験してると今作が非常に物足りなく感じたのだけど、かといってこれ以上を求めるとすると、またデイヴ・ガーンに対して死線をさまよってください、ということになってしまうので、いやそれはまずいです、こんな感じでいいです、と言わざるを得ない。

で、長年色々冒険を重ね、小休止の間ソロでやりたいことをやり、バンドへ帰り行き着くところは若かりし頃のあの音だったりするところがBUCK-TICKのそれとオレの中でかぶったのだけど、二聴めでその魅力に気付き始め、あぁやっぱデペッシュ好きやわあ、だってお箸の国の人だものと思いました。なにしろ、Some Great Rewardを思い出させる「LiLian」って曲が一番気に入ってるし。

なんつうか、聴きこんでゆくとむしろ危うさが聴こえてくる気がしましたよ。こう、アレやないですか、いたって普通に笑ってたし働いてた人が急に自殺する時のような、その直前までの普通に笑ってる感じが聴こえてくる気がする、のは多分オレだけだと思ったりするけれども。

で、結局通勤時間の間に4周に入っていたのだった。なんやオレ、やっぱ気に入ってんのか。はん、デペッシュが新作出して嬉しくないわけないだろう(素直クール。ちなみに外見的にはみっつ目の子が好きだ。髪型が好きだ。それも大好きだ。聞いてねえってか)