カッツェにしてもいいですか

お酒を飲んでサブカルチャーに触れたり北方謙三に抱かれたりするブログです。

たたかう・にげる・どうぐをつかってとうひする

寝るか放屁か。

その究極の二者択一をテーマにこの貴重な連休を過ごしました。
当初はこのテーマは二元論でしか語れるものではなく、寝るとすれば屁は出ず、屁をするならば寝ることは許されない。そういう神学論争への発展にもなりかねない事態になるかと思っていたのですが、結果的には、寝ている時にも屁は出る。屁をしている時にも寝たままでいられるというこの曖昧模糊とした自然の摂理を現しており、森羅万象、物事というのは緩やかなフラクタルを描き続けて過ぎてゆくものであるということで、とどのつまり、金曜酒呑みすぎて腹壊して、寝てたり放屁してました。そして、昼寝を過ごして予約してたイベントいけなかったりしました。人生を無為に過ごすことにかけては一日の長があると、そうだなあ、経験かなあ(麻生さん顔で)

要は、大変後悔の念にかられています。こんなことなら、死ぬほどフロッピーのロードが長いX-1版ウィザードリィでその長すぎるロード時間に耐えながらマーフィーズ・ゴースト倒してた高校時代の方がまだ有意義に過ごしてた。酒を過ごしすぎた。

その反省をふまえて今酒呑んでいるのですけど(えー?)、そんな中コンビニで買ったこれ読みました。

わにとかげぎす(1) (ヤングマガジンコミックス)

わにとかげぎす(1) (ヤングマガジンコミックス)

えーと、古谷実さんのマンガは、今まで一度も読んだことがありません。なぜかといわれてもなんでかはわからないような面持ちですけど、多分単純に奇形的なツラの登場人物達の顔が嫌だったのかなあとしか。あ、なんかヤベエこと言っちゃった。

そんな自分がこのマンガをなぜ手にしたかといえば、帯の文に惹かれたわけで、それはこんなです。

32歳 警備員 友達なし…

ってとこです。この後「没な人生にお別れを!」なんて続きますけど、そこはどうでもいいです。だってお別れしたくない。没な人生をいかに安定して過ごしていくかが課題なのだもの。

昨今、数々のダメ人間マンガが送り出されていますが、そういったものが自分は大好きであり、面接においてチョビヒゲで蝶ネクタイの人事部長がその自慢の蝶ネクタイを左右にひっぱったり離したりもてあそびながら
「あー、チミの長所っていったらなんなのかねえ、あぁ、チミ?」
などと詰問してきたとしたら、慣れないハト胸で
「自虐思考に酔うことでアリマス!イチイチフタマル!」
と答えるわけで、こんなことは面接の達人にも毎年掲載される模範解答なわけですけど、そんな自分にとってはダメであればダメであるほど良しとする傾向にあり、そこから抜け出そうとするのがストーリーとして必須であるとしても、その通り主人公があがこうと、結局抜け出せないような終焉をこのセカイのユートピアと明確に規定するものであります。

今のところ、このマンガはしょっぱなから劇的な場面が生じてしまったりしているけれども概ね自分のくつろげるゆるやかな日常に落ち着こうとしており、なんつうか、うすた京介さんのマンガのように、ゆるやかに、時に祭りがあるような学生生活は続いて時間の進行が停止してくれているような錯覚は起こしつつも年齢は経ていくような、寛容と残酷さとを兼ねた展開をしていって欲しいものだなあと思いました。

ちなみに、この主人公はゆるい警備員なので時間をつぶすことが可能ですけど、警備員もやったことある自分としては、何かしたいのに何もすることができないというか何もしていないことが要求される時間の多い仕事と、することの多すぎる仕事、どっちがつらいのか、いまだに答えが出ません。まあ、どっちもつらいわけで、所得的な格差社会がつらいんじゃなく、そんな二者択一を迫られる今の世の中がつらいと思う日々であります。適度に動いて収入は下の中くらいでいいので安寧としていたいという。再チャレンジとかじゃなく。そういう層、多いんじゃね?