Another Day

Perfume?Complete Best?(初回限定盤)(DVD付)

満員電車にゆらゆら流れてこれ聴きながら、完璧な計算で研鑽積めばホーミーでPerfumeのユニゾンハモリこみこみで三重奏くらい一人で再現できんじゃねえかなあ、という白昼夢を見る自分を夢に見て目覚めるとそこは地下鉄でゆらゆら流れる窓の景色はドブ色の星、っていう悪夢を見て目覚めるとそこは現実という名の煉獄であり、実際のところ、３人分の仕事一人でやらされても困るっていう疲れでゆらゆら流れる。現実的には、腰が痛い。非常に痛い。

結局のところテクノ三部作ばかりを聴くことになるわけで、特に『エレクトロワールド』は完成されすぎていて、まあ完璧な計算でうらぶれたテクノもオタ趣味もアングラも好きなダムド’nスカム野郎ども用に作られた楽園ってだけのことなんだろうけど、これは三曲だけで終わってるからオレなぞは現実に帰ってこれるわけで、四方さんのおっしゃるようなテクノ・コンセプト・アルバムが完成していたらオレモウコノセカイニハカエラナイ（突然インディアン口調で）。ココニスム、ウソツカナイ。マトリックスに吸われててもいい。逞しくなく生きる。あの管首に据えられながら。全く、ベスト盤で済んでよかった。

ところで、話は変わるようでいて織田信長と前田利家との衆道関係並に密接なのですけど、『最強伝説黒沢』さんはオレの中では一巻の時点でその最強な伝説の始まりから終わりまでが詰め込まれており、あとは蛇足であると思いつつもどうやって続けるんだという興味もあり読み続けていたのですけど、９巻のこのセリフに出会えただけでもオレはついてきてよかったと思った。

「ダメな人は…自分のダメを見ちゃダメッ…！とんでもないっ…！自分を直視するなんて…！」
「ごまかしてっ…！もっと自分を…ごまかして…！取り返せないとかなんとか…そんな事は突き詰めず…むしろ…案外オレの人生いけてるかもみたいな…」
「別の言い方で言うなら…折り合いをつけるって事だ…！自分の人生に…！」

直視から逃げて『リニアモーターガール』を聴き、ごまかす為に『コンピューターシティ』を聴き、折り合いをつける為に『エレクトロ・ワールド』を聴きその地面が震えて砕けることに何も抵抗できない自分に浸って過ごしているのだなあなんて。そんなヤツぁいねえよ、はは。オレだけが思い違いしてんだきっと。リアリティがないんだよ全く。この世界のスイッチを押すのはオレ。行く先はここ。だからここにいて、また地下鉄にゆらゆら流れる。
岡本綾さんがゴシップにも負けずに東京メトロに毎月違ういでたちでポスターになってくださり、乗り換えとは言いがたいほど遠く長い乗り継ぎに繋がる地下通路を幸せに満たしてくれる。
階段を上る。今日はあいにく台風だが、それでも晴れた空を、知らない地図で埋め隠す。そういうひぐらすトゥデイ。