殴者
- 作者: 花沢健吾
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2006/06/30
- メディア: コミック
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日本は温暖湿潤気候です。今、その只中におかれている東京です。
そこにこの暑苦しい表紙を持ってくるところが憎い。むしろ、白ロシアやらシベリアを頭に思い浮かべて涼しくなってくるわ。
で、内容はといえばもっと暑っ苦しいんだけどもな。
この作者の作品は、「ダメである自分」ってものに浸ってウットリするタイプの読者の需要を十二分に浸してくれるのですね。
で、そのつもりで読んでいたら、2巻でダメな人間が言うのもなんだけど「田西、お前ダメだよ…」といいたくなるような展開になってしまい、一億のダメ人間がため息をつくはめにあったんですね。つらい。
しかし今刊。情勢がシフトしました。モテなくてうだつがあらがないけどなんとなく強さへの憧れはある、PRIDE見ちゃうと腕立てしちゃうようなそういうどこへというでもない欲のはけぐちが、ここにありましたでてきました。
このマンガ、長期連載になるとは思ってなかったので(失礼)、あーそう考えると布石結構あんだなあと思いました。
物事ね、終わった後に何を言ってもアフターカーニバルなわけで、その場で対処しなければならない。でないと絶対後悔します。その辺、田西くんに重ね合わせる。
自分も一ヶ月前かもっとになるか、酔っ払いのおっさんに絡まれてじゃあ駅員さんのところに行こうよという段でいきなり後ろからいいのもらいふっとばされ差し込まれたけど手ぇ抜いて相手のおっさんの右手逆関を後ろにとって駅員室に行くも相手はもうどうしようもない酒乱状態で、しゃあないから警察の方からなかったことに、なんて説得に応じて帰宅後右肩がものすごい捻挫してる事に気付いた時ぐらい後悔するよ?
というわけで、是非続いてもらいたいマンガです。