カッツェにしてもいいですか

お酒を飲んでサブカルチャーに触れたり北方謙三に抱かれたりするブログです。

ほしをみるひとのこえ

「セカイ」っていう言葉がある。

ホモサピエンスがネアンデルタール人に圧力を加えられる中、そのストレスで拾い木をめっさこすってたら赤くゆらめくフェノミナを発動し、思わずその熱さに「ひっ!」と発声して以来あのフェノミナを火と認識したように、ボクは「セカイ」っていう言葉を『ほしのこえ』で認識したのだ、多分。

 

長峰美加子「昇くん、待ってー!」

寺尾昇「長峰。長峰はどうだった、期末試験」

間宮真宰之「長峰はバッチリだったよ、期末試験。でもオレの世紀末救世主試練三十六房は厳しすぎて大事な種籾すら奪われる始末だよ昇のバカ!女子と気軽に話しやがってこのスカポンタン!長峰に馴れ馴れしいんだよお前!確かにオレと長峰は赤の他人にも程があるしお住みになる次元ことディメンションもお門違いだ。だがなあ、あ、オレ?間宮はバッチリだったよ、尿酸値」

不摂生を保ち続けながらも尿酸値の正常ぶりに定評のあるオレですが、もちろんオクスリを飲んでの結果ですが、それはともかくWOWOWさんが何の因果か新海誠特集なんて組んでくれやがりましたので、早速録画。さっき久々に『ほしのこえ』を鑑賞しました。

「久々に」と簡単に言ってはみたけれど。大学も出たけれど。冒頭に「2002年」と表示され、さすがに時の流れに身を任せ過ぎ、時の速さたるや秒速5センチメートル過ぎると思いました。

ボクの願いはただ二つ。一つは妹ナナリーの幸せ、もう一つは五月みどり女史の金言の如き「一週間に十日来い」というゆずれない願い。しかし時は残酷にも一週間に七日もの速度で進軍する。これは童貫率いる宋の禁軍ですらなし得ない。いつでも頭ギリギリ、錠剤噛み砕かないとなし遂げられない加速度。

2001年末にさるさる日記を始め、文章をまとめられない病という不治の病から1000文字制限からの卒業という事で2000文字書ける、なんかもう忘れちゃったWeb日記サービスに乗り換え、あげく自分でやればいいんじゃんとHTMLを無色透明な脳でちまちま覚え始めほめぱげってた頃だ、多分。アルコール過剰摂取による記憶障害でなければ。

何かを創りだす人達が好きなのに、自分は何も創りだしていない、創りだそうともしていない、もちろん創りだす能力もないという、別に自分の食い扶持は稼いでいるのだから社会人としては気にする必要もない劣等感を抱きながら暮らしてきた自分が、やっと便所の落書を創りだせた高揚感というのは今でも思い出せるし、そんな時期に今までのアニメ制作の工程に必要な人数に比べると圧倒的に少ない人数で生まれたこの作品が、単に制作の工程だけでなく内容も評価するに耐えるものであったことで、単なる目撃者というよりも傍観者であった自分も興奮したのよね。

今回のWOWOWさんの放送では『星を追う子ども』まで放送されており、録画もしたけれど。大学も出たけれど。評判をネットでみるにつけ、怖くて自分が既に観ている『雲のむこう、約束の場所』まで観て躊躇している。

もちろん、飲酒が進み自分のステータスがバーサーカーバッカスになっているので休みに観ようという気持ちもあるけれど、なんか、怖い。もしあまり出来がよろしくないとしたら、それを知りたくないというか。饅頭怖いのとは違う意味で怖い。饅頭が怖いという意味でいうと、ホッピーも怖い。発泡酒も怖い。ハイボールも怖いしズブロッカも怖い。アルコールはすべからく怖いねぇ。怖いからオレ、寝る。もう一杯飲んでから。