カッツェにしてもいいですか

お酒を飲んでサブカルチャーに触れたり北方謙三に抱かれたりするブログです。

大池入

元々大河体力のない自分にとっては、特に今年の大河フルマラソン完遂はつらく厳しい道のりになるのかと思いきや、意外と面白く楽しめているのであった。
というのも、兼続さんが古今比類なき鬼妻夫木ぶりというかまあパブリックイメージにおけるいつもの妻夫木さんのままというか、そのうっとうしさたるや、いっそすがしい。
そのうっとうしさゆえ、オレのネガな視点というものが彼に一極集中するわけで、すると、単体でいるとなんだか年をとって丸くなってしまった地のままが出てしまって、本来がたいのいいはずなのにやけに中背に見えてしまう迫力のない吉川信長なぞも、妻夫木さんと相対した途端迫力があるように思われてくるわけであり、最近すっかり精彩を欠いていたように思われた長澤さんなぞも存在感が増して感じられるわけであり(主に乳の辺り)、ましてや当初からいい具合である阿部謙信や笹野秀吉辺りは言わずもがなの香りを放っておるわけです。
当初キャストとして知った際、うっとうしい感じになるであろうと思われた角田晴家なぞはむしろ存在感自体が消えている具合に。パパイアすら生ぬるい。
その様はあたかも、某ギアス的なアニメにおける彼のように、世界中の憎しみを一身に背負い死にゆくかのようであり、オレは涙を禁じ得なく思わず鼻をつまみだすのです涙そうそう。
きっとこのドラマにおいてつまらない時や中だるみ、こんなんねえだろという場面なぞも今後何度も発生し、その都度自分は視聴継続を諦めようと思う機会が訪れるとは思うのですが、その瞬間瞬間を捉え逃さず妻夫木さんが止まらない涙を抑えようと鼻をつまみだし、オレを引き留めてくれると思うのです。そうして臭いものに蓋をしてくれるに決まっているんです。
こ、これはある意味ヒールや…やりすぎたベビーフェイスはヒールすら超えたヒールぶりを発揮するとオレの言う…

あと特筆すべきなのは、誰が魔法少女リリカルなのはやねん、あ、誰も言ってないですか、変な被害者意識が出てしまったんですけれども、ともかく北村景勝が度を越して気持ち悪く、素晴らしいので目を離せません。むしろ予断を許してくれません。具体的には常磐貴子に片思いしている挙動が不審すぎて素晴らしい。

今回で早くもその構造が崩れかねない展開してましたけれども、そんな事ではこのドラマはダメになる。最終回を迎えて、総集編も終えて、いよいよ『坂の上の雲』が始まるというその瞬間その刹那までこの北村・常磐距離感というものを保っていただきたい。そうしなければ世界の北村が景勝という時空に留まらず自我崩壊を起こすのみならず、この僕らが生きている世界そのものがゲシュタルトを迎えるだけでなく、並行世界全てがディケイドすることを意味しかねない。ディケイドはいい発音でどうか頼む。

ところで、大河って一年やるの長くね?だから中だるむし。
昔『炎立つ』は飽きることもなく全部観られたのよね。面白かったからというのももちろんだけど、半年の上三部構成だったから。今後大河はオレの事だけを考えて2クールにしてくれんかね。そしてついでにオレの給料上げてくれんかね(新橋駅前から生中継)